AMED ロボット介護機器開発等推進事業
令和6年度成果報告会を開催しました
2025年3月11日(火)、丸の内ホール&コンファレンス コンファレンススクエアエムプラスにおいて、「AMED ロボット介護機器開発等推進事業 令和6年度成果報告会」が開催されました。
本成果報告会には、介護・福祉分野の関係者を中心に、会場参加とオンライン参加合わせて231名の方にご参加いただきました。本報告会では、AMEDロボット介護機器開発等推進事業に採択された11事業者が各研究課題の実施状況や成果を発表し、ロボット介護機器の有効性や実用化に向けた進展を広く共有しました。
基調講演は『利用者、職員に選ばれる介護テクノロジーとは』と題し、社会福祉法人友愛十字会の鈴木健太氏にご登壇いただきました。そのほか、AMEDによる公募情報の案内や成果報告会終了後の公募相談会も実施されるなど、当日は非常に有意義な情報交換の機会となりました。
基調講演
社会福祉法人友愛十字会法人本部事務局介護生産性向上推進室長兼特別養護老人ホーム友愛荘施設長の鈴木健太氏をお招きし、『利用者、職員に選ばれる介護テクノロジーとは ~生産性向上に資するテクノロジー活用の現場から~』と題し、ご講演いただきました。
講演では、介護現場における見守り機器や移乗支援機器を活用した生産性向上の事例を交えながら、介護の質を維持しながら業務効率を向上させるためのテクノロジー導入のポイントや、実際の運用における課題と解決策についてお話しいただきました。
また、介護現場で真に求められる介護テクノロジーの創出には、開発事業者と介護現場の双方の視点を理解し、価値を創出するアプローチが不可欠であることにも言及されました。
なお、具体的なアプローチ手法は、「現場課題解決型・共創型の介護テクノロジー開発のためのポイント集」として詳しくまとめていますので、ぜひご確認ください

各課題の成果発表
AMED ロボット介護機器開発等推進事業に採択された11事業者が、各研究テーマの実施状況や成果、課題、今後の展望について発表しました。
介護現場での実証実験の結果や海外展開の可能性などについて具体的なデータも共有され、実用化に向けた有益な示唆を共有いただきました。
【開発補助】
- マッスル(株) 「普及型抱き上げ式ロボット介護機器(移乗介助(非装着型))の研究開発」
- TANOTECH(株) 「リアルサイバースポーツ環境を作るコミュニケーションロボット」
- ゲオム(株) 「認知症対応型AI・見守りロボットを実世界へ『介護現場で人間を含むデジタルツイン』の構築を目指す研究開発」
- 東レ(株) 「おむつ組み込み型排尿検知センサーを用いた排尿予測システムに関する研究」
- コニカミノルタ(株) 「センシングによる高齢者のアセスメント及びそのデータを活用した状態像の維持・改善を目指した研究開発」
- (株)善光総合研究所 「介護における生産性向上および標準化のためのプラットフォーム構築の研究」

【海外展開】
- (株)FUJI 「移乗サポートロボットHugの海外展開を目的とする研究」
- CYBERDYNE(株) 「HAL腰タイプ介護支援に関する研究開発」
- DFree(株) 「米国の在宅介護サービスにおける排泄予測デバイス「DFree」を活用した排泄支援による介護者の負担軽減効果等の実証」

【環境整備】
- (国研)産業技術総合研究所 「ロボット介護機器の安全基準ガイドライン策定に関する研究開発」
- PwCコンサルティング(同) 「ロボット介護機器普及啓発のための環境整備・エコシステム構築」

質疑応答
成果発表後には、登壇企業に対して、AMEDプログラムスーパーバイザー・プログラムオフィサー及び有識者の皆様よりご講評をいただいたほか、会場のご参加者やWEB配信の視聴者より多数のご質問をいただき、各登壇企業の皆様にご回答いただきました。


公募情報の案内
報告会の最後には、AMEDによる公募情報についての案内があり、介護テクノロジーの開発・普及に関心を寄せる事業者に向け、今後公募対象となる課題や求められる成果及び目標、応募資格について説明が行われました。
成果報告会終了後に別室にて実施された公募相談会にも多くの相談希望者からお申し込みを頂き、成果報告会は盛況のうちに終了いたしました。

なお、成果報告会での各事業者による発表資料は会員ページ(登録無料)で公開しております。会員ページでは過去に開催されたセミナーのアーカイブなども公開しておりますので、ぜひご登録ください。
以上