ロボット介護機器審査基準

 本研究の成果である効果基準、性能基準、安全基準を審査基準としてとりまとめ、中間審査およびステージゲート審査を実施しました。
1. 審査書類様式の策定
Fig1
図1 ステージゲート審査の書類審査と
   実機審査の位置付け
 ステージゲート審査書類様式を以下の通りに策定しました。
 1-1 開発コンセプトシート(様式)
 2-1 試作機開発目標・課題確認シート(様式)
 3-1 リスクアセスメントシート(様式)
 3-2 「最低限の安全の検証」の報告書(様式(分野別))
 4-1 実証試験実施計画書(様式)
 4-2 実証試験結果報告シート(様式)
 4-3 実証試験データ、分析結果等(自由形式)
 4-4 事故・インシデント・機械トラブル等
    発生状況報告書 (様式)
 5   倫理審査関係書類(申請書、結果報告書等)
 6   取扱説明書(製品化を想定した取扱説明書、又は、実証試験の際に使用した機器の
    操作方法の説明書等)
 なお、当該年度実証試験を実施していない場合は、4-1~4-4および5の提出は不要としました。

 様式の最新版(パスワード付き圧縮ファイル)は、介護ロボットポータルサイトでダウンロードできます。

2. 審査基準および審査方法の策定

 重点分野ごとに、ステージゲート審査の書類審査および実機審査の審査基準を策定しました。審査基準として書類審査を重視することし、図に示すように、書類審査だけでは判断・評価できない部分を実機審査で確認することとしました。
 このため、審査は、以下の手順で行うこととしました。

 1) 補助事業者から提出された審査書類を審査員が採点
 2) 実機審査実施後に、同じ審査員が書類審査結果の採点を修正

 書類審査(およびそれを補完する実機審査)の審査基準として、審査項目とその配点を重点分野ごとに策定しました。書類審査項目としては、以下の大項目を設定しました。

  • 開発コンセプトにおける「実生活での活用法」
  • 「実生活での活用法」から導出される機器の要件定義
  • 安全
  • 実証試験の目的、方法

 それぞれの大項目について、専門知識を持つ審査員が審査を行うこととしました。具体的には、それぞれの大項目に設定した採点項目(細項目)の採点結果を合計する加算方式としました。
 さらに、ユーザの視点からの評価を取り入れるため、上記の審査とは別に、実機審査のみの審査も行うこととしました。上記の審査員とは別の審査員に、以下の観点で審査を依頼しました;

  1. 対象となるロボット介護機器が「よくする介護(不自由なことをただ手伝うだけの「補完的介護」ではなく、生活機能、特に参加・活動の向上)」の実現に資するかどうかを評価すること
  2. 主としてユーザの立場から評価すること

 審査項目は以下の4項目とし、実機審査で実機を確認した上で、それぞれ5点満点で評価を依頼しました。

  1. 臨床活用の可能性
  2. 機械的機能
  3. 臨床的安全性
  4. 事業化の可能性

 各項目には採点の理由の記述を必須として依頼しました。また、

  1. その他、今後の開発に向けてのアドバイス

として、補助事業者へのアドバイス等の記述を依頼しました。
 以上の採点結果を取りまとめ、補助事業者ごとのステージゲート審査結果とすることにしました。ここで、書類審査(およびそれを補完する実機審査)は100点満点中80点、実機審査のみの審査結果は同20点の割合で集計することとしました。

3. 実機審査方法の策定

 ステージゲート審査の実機審査方法を策定しました。実機審査は、審査会場に設置した試作機(または最終製品)の性能・安全を、前述の審査基準・審査方法に従って審査員が確認・評価する。実機審査は、生活支援ロボット安全検証センター(つくば市)の走行試験関連エリア内にある模擬介護施設で実施することとしました。模擬介護施設の平面図および内観を図に示します。

fig2

図2 擬介護施設の平面図
Fig3L fig3R
図3 居室B(左)とトイレB(右)の内観